「そうだ、輸出しよう」と思ったら(調査編)

中小企業様においては、自社製品を海外のお客様に試して頂きたい、販売したいと興味を持ち、輸出について調べ始める方が多いと思います。

しかし、実際に調べ始めると、また輸出業者などから言われるままに書類作成を始めると、面倒な手続きや書類の多さにうんざりしてしまうケースもあるのではないでしょうか。

日本から商品を海外に送る際には、確かに様々な手続きがあります。

通関へ提出するインボイス(請求書)、パッキングリスト(積荷明細書)など具体的な書類を揃えることが最終的な作業になりますが、その前に海外での規制と市場情報(どんな商品が売れるのか、どんな人が買ってくれるのかなど)についての情報を集める必要があります。

輸出の主な流れを大きく5つにわけると、

1 調査 2 商談 3 契約 4 出荷 5 決済

になります。

私たちが実際に行っている作業を例にしながら、簡単に貿易実務について説明していきたいと思います。

今回は、6つの工程の中で最初に行う1.調査について。

まずは、市場調査として実際に海外の商品が売られている・使われている場所(スーパー、レストランなど)に行きます。(一日で10店舗以上をお客様と回ることもあります。)

現地での食生活や習慣、市場動向を調べ、需要のある商品ジャンルや面白そうな商品を考え、国内のメーカー様にお声かけしたりして、お客様の要望に合う商品を探します。

私たちは食品の取り扱いが多いため、各国の輸入規制情報についてはあらかじめ把握しております。

例えば着色料をあげてみると、北米向けでは自然着色料(クチナシなど)を使用した食品の輸出ができない場合があります。

また工場の第三者機関による認定証が求められるなど、日々食品の規制情報は変わっていきますが、私たちはその都度お客様や政府機関を通じて最新情報を得ています。

原材料など規制情報をクリアすると、次は輸送条件についての調査も必要になります。

私たちのあつかう商品は賞味期間の問題もあり、現地のスーパーなどで商品別に確認していく必要があります。商品の送り先によっては、店頭に商品が並ぶまで2~3か月かかる場合もありますので、提案する前に把握しておくようにしています。

海外と日本では、食文化・環境の違いにより好まれる味、量そして見た目が異なります。

調査段階では、国内外どちらも詳しく調査・確認し、輸出することができる商品やサービスを常に探しています。

海外輸出の第一歩として、御社の商品を海外バイヤーにサンプル提供し、反応を見てみませんか?海外での市場性や商品改良点の確認など、マーケティングの参考にぜひご活用下さい。

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